医療法人 社団 翠会 行橋記念病院

精神科・神経内科・心療内科
電話:0930-25-2000
入院について

クロザリル(クロザピン)による治療について

クロザリルについて

  • クロザリルは治療抵抗性統合失調症に対して世界で唯一効果が認められているお薬です。
  • CPMS(クロザリル患者モニタリングサービス)の審査に通過した医師、登録された医療機関でしか処方できないお薬です。

治療抵抗性統合失調症とは

  • これまでに2種類以上の十分な量の抗精神病薬で治療して症状が改善しない方
  • 手足がつっぱる、足がムズムズするなど副作用のために必要な量の薬を服用できない方

このような方は治療抵抗性統合失調症と考えられます。

クロザリルの効果

  • 幻覚や妄想など陽性症状
  • 引きこもって何も出来ないなどの陰性症状
  • 自分を傷つけてしまう
  • 暴力を振るってしまう

以上のような症状に対してクロザリルの効果が期待されます。
また、再発、入退院をくり返す方にもクロザリルの使用が検討されます。

クロザリルの副作用と対策

  • 白血球が急激に減少してしまい感染症にかかりやすくなったり治りにくくなったりする恐れがあります。
  • 糖尿病になったり、もともとある糖尿病を悪化させたりする恐れがあります。
  • 心筋炎など心臓に副作用が起こる可能性があります。
  • てんかん発作などが起こる可能性があります。

特に気を付けなればならないのは白血球の急激な減少です。早期に発見するためにクロザリル服用中は定期的な血液検査を行い、第三者機関のCPMS(クロザリル患者モニタリングサービス)に結果を報告して、薬が処方されます。
また、当院は産業医科大学病院血液内科と連携しており、すみやかな対応が出来ます。

クロザリルによる治療を希望される方へ

  • クロザリルの副作用は服用初期に起こりやすいので、クロザリルは必ず入院中に開始します。原則として18週までは入院が必要となります。
  • 当院入院中または通院中の患者さんは主治医の先生にご相談ください。
  • 当院以外に受診中で希望される方は、かかりつけ医療機関の医師と相談して下記の地域医療連携室までご連絡ください。

医療関係機関の方へ

クロザリルによる治療を希望される患者さんをご紹介下さる場合は診療情報提供書およびエントリーシートをご記入いただきFAXにてお送りください。
(FAX:0930-25-3477)当院の地域医療連携室より折り返しご連絡させていただきます。

【参考】クロザリルとその治療の説明 ノバルティス ファーマ株式会社

お問合せ先

地域医療連携室
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